病気の保障をしてくれるものが「医療保険」。
若いうちでも事故などによるケガや思わぬ病気にかかる可能性があるので入っておいたほうが良いと考えられています。
しかし20代で大きい病気をする可能性は低いため、必要性を感じていない方も多いのではないでしょうか。
ですが十分な貯蓄がなく万一の時に対応できないことが多い20代にとっては、医療保険はメリットの大きい保険です。
この記事は「医療保険の必要性に疑問を感じている」「そもそも医療保険って何を保障してくれるの?」と思っている方向けです。
- 医療保険の詳しい保障内容
- 20代で加入するメリット
上記2点についてご紹介していきますね。
Contents
医療保険とは
医療保険とはケガや病気で入院や通院、手術等が必要になった際に給付金を受け取ることができる保険のことです。まさに保険らしい保険ですよね。
国民全体でみると加入率は72.3%。ほとんどの人が加入していると言っていいポピュラーな保険です。
公的な健康保険に加入していれば医療費の負担は約3割となります。
入院や通院・手術が必要になると医療費が高額になることも多いですよね。
減給やリストラ、倒産によって収入源が無くなることもあるため民間の医療保険も備えておくと安心です。
医療保険の保障内容
基本的に入院給付金・手術給付金がメインです。
入院給付金
入院1日につき支払われる保険料のことです。5,000円~10,000円が一般的。
保険の種類によって1回の入院につき60日まで、90日までといった支払限度日数が決められています。
1入院の支払い限度日数は60日が最も一般的。
しかし楽天生命の楽天生命ロングでは入院が長引いたときに備えるため、入院61日目以降から通算1,095日まで給付金が貰えます。
楽天生命ロングのように長引く入院に備える医療保険もあります。
手術給付金
1回の手術につき受け取ることができる給付金です。
基本的には入院給付金に規定の倍数をかけて計算されます。手術の種類や難易度によって受け取ることが可能な金額は変わります。計算は以下を参考にしてみてくださいね。
- 比較的簡単な手術:入院給付金×10倍
- 難しい手術:入院給付金×40倍
例えば医療保険のメットライフ生命「フレキシィ」の場合、入院日額が5,000円のプランだと以下のように手術の内容で細かく金額が設定されています。
- 入院中の手術1回10万
- 外来での手術は2.5万
- 放射線治療は10万
- 骨髄ドナー手術5万
その他、医療保険には先進医療を受けた場合に給付金が受け取ることができる各種特約があります。以下は一部です。
- 先進医療特約
- 生活習慣病で入院した際に給付金が増える生活習慣病特約
20代の場合は特約はあまり必要ないことが多いです。しかし女性の場合は、女性特有の疾患に備える特約を付けている方が多いです。
また、入院前後の通院などにも備えられる通院特約も人気があります。
医療保険の保険料
医療保険は受け取る給付金の金額によって保険料が変わります。
月々3,000円~4,000円ほどの掛け金のプランが一般的。20代に最も人気なのは、2,000円前後の掛け捨ての医療保険です。
最低限の保障で構わないという場合は1,000円代の商品も少なくありません。保険料を抑えたいなら掛け捨てタイプを選びましょう。
定期医療保険の一般的な掛け金や給付金額は以下の表をご覧ください。25歳男性の場合で計算しています。
保険会社 | 商品名 | 払込期間 | 月額料金 | 入院給付金(1日当たり) | 手術給付金 |
---|---|---|---|---|---|
太陽生命 | 保険組曲Best | 10年 | 681円 | 5,000円 | 最大5万円 |
楽天生命 | スーパー2000 | 1年 | 2,000円 | 6,000円 | なし |
東京海上日動 | ドコモ医療保険 | 1年 | 890円 | 5,000円 | 5万 |
三井住友海上 | 定期保険 | 10年 | 3,250円 | 10,000円 | 最大40万円 |
※原則、保険料は高齢になればなるほど上がっていきます。
入院1日につきもらえる給付金や手術給付金の違いによって、月々の保険料が大きく変わります。
定期保険は上記の表のように最安で1,000円以下、高くても3,000円台といった価格帯。終身医療保険になると価格は倍くらいが目安になります。
医療保険の中には貯蓄できるというメリットもあります。
しかし20代から加入すると途中で解約することになることやプラン変更をせざるを得ない場合などが出てきてしまい、結果的に損をすることが多いため貯蓄型はおすすめできません。
医療保険の一例
20代男性に人気のある医療保険を一例に、医療保険の内容を詳しく解説しますね。
保険会社 | 商品名 | 払込期間 | 月額料金 | 入院給付金 | 手術給付金 |
---|---|---|---|---|---|
アクサダイレクト生命 | 定期医療 | 10年 | 1,570円 | 10,000円 | 10万 |
この保険では1日あたりの入院費を1,000円単位で5,000円~15,000円の範囲内で設定できます。手術給付金は入院給付金日額の10倍となります。
入院給付金の支払い期間は最大60日ですが、入院の92.3%は60日以内の短い入院だと言われています。
入院給付金は1日目から保障されるため、短い入院に備えるのに役立つ保険です。
月々420円を追加すると入院した際、3万円の給付金が受け取れる特約をつけることができます。
また、医師や看護師に24時間電話で健康相談できるサービスなどが無料でついています。
定期医療保険の場合はシンプルで無駄のないプラン設定がされているものが多いです。
20代のうちは必要以上に特約を付けると無駄になることも多いため、本章でご紹介したシンプルかつ格安の定期保険が人気です。
終身医療保険
前章でご紹介した定期保険は○○年間という契約期間が定められていますが、医療保険の中には終身医療保険という生涯保険料が変わらないタイプのものもあります。
下の表はアクサ生命の終身医療保険(掛け捨てタイプ)に35歳で加入した場合のものです。
保険会社 | 商品名 | 月額料金 | 入院給付金 | 手術給付金 (手術に応じて) |
---|---|---|---|---|
アクサダイレクト生命 | プライム60 (終身医療保険) |
3,330円 | 10,000円 | 100,000円 ~ 400,000円 |
保険料は定期医療の約2倍で3,030円。保障内容はほとんど変わらず保険料のみ高額となっていますが保険料は生涯変わりません。
医療保険や生命保険は全般的に高齢になればなるほど保険料は上がっていくものです。
若い時に保険料の変わらない終身医療保険に入っておくと数十年後結果的に安い保険料となります。
- 25歳から終身医療保険に加入した場合の20年後の保険料=3,030円
- 45歳から終身医療保険に加入した場合の保険料=5,050円
- 45歳から10年間定期保険に加入した場合の保険料=2,300円
- 55歳から10年間定期保険に加入した場合の保険料=4,140円
終身保険と医療保険では保障内容が微妙に変わってくるため端的な比較はできませんが、上記の通り高齢になればなるほど保険料が上がるので若い時に終身医療保険に入るメリットはあります。
どちらの方が良いかというのはそれぞれのライフスタイル、健康面や金銭面で変わってくるので一概には言えません。
個人的な意見としては今は40代や50代からでも定期保険に入ることが出来るので、将来のために無理して終身保険を選ぶ必要はないと思っています。
20代で医療保険に加入するメリット
気になるのは、「そもそも20代で医療保険に加入するメリットがあるかどうか」という点ですよね。
既婚者や子どもがいる方なら、もしもの時に備えて子どもや妻の生活を考えて加入する方も多いでしょう。
しかし、独身だとケガや病気になる可能性も低いため、必要ないと考える方も多いようです。
もしケガや病気をしなかった場合、毎月支払った保険料が無駄になってしまうという意見もあります。
高額医療費制度もあるため、1か月にかかる医療費が10万円以上を超えることはほとんどありません。
しかし高額医療費制度は健康保険が効かない以下3点には適応されません。
- 医療費
- 食事代
- ベッド代
万が一、保険適応外の医療費が高額になってしまう場合や入院により費用が掛かってしまった場合は医療費や入院中の生活費の返済で生活が苦しくなる可能性があります。
20代ではもしもの時に使えるような十分な預貯金が無い場合がほとんどです。実際に20代の平均貯蓄額は年々減っています。預貯金がなく、急遽大きなお金が必要となった場合に備えて医療保険に加入しておいたほうが安心です。
月々の保険料も格安の掛け捨て保険なら1,000円~2,000円前後で加入できます。これなら少し節約すれば用意できるお金ですよね。
医療費が高額になった場合は10万円~100万円ほどのお金が必要になることもあります。
20代だと病気になる確率は低いですが、事故などでケガをする確率は30代や40代とほとんど変わりません。もしもの時に払えるお金が用意できないのであれば加入するメリットは十分あると言えるでしょう。
20代独身男性の医療保険加入率は役52%ですが、加入率は年々増えています。
格安の保険が増えていることや医療保険の必要性が見直されていることが若い世代の加入者が増えている理由と考えられます。
既婚者・子持ちは特に加入したがいい
独身であっても必要性が高い医療保険。
養う家族がいる既婚者や子どものいる家庭を持っている方なら特に加入すべきと言えます。
男性の場合は共働きであっても長期の入院や高額の医療費がかかる病気・ケガをしてしまった場合、収入がストップする可能性もあります。そのうえ医療費等の費用を払うことになると自分だけでなく家族の生活も苦しくなります。
- 子どもが2人以上いる場合
- 配偶者が専業主婦や収入が少ない場合
上記に当てはまる方は「万が一」に備えておく必要があるでしょう。
お金がないからこそ、備えておこう
医療保険(生命保険全般)はお金に余裕があるから加入するというものではありません。
お金に余裕がないからこそ加入するメリットがあるといえる保険です。
万が一病気になって、長期的に働けなくなても問題ないくらいお金に余裕があるなら備える必要はありません。
20代なら格安の医療保険で十分「もしもの時に」備えることができます。月々の支払いに困るほどの金額ではないので加入を検討する価値はありそうですね。
医療保険といっても様々な種類があります。どの保険を選ぶかは同じ20代でも「独身か既婚か」「子持ちかそうでないか」「男性か女性か」によって違います。
1つの保険会社の商品から選ぶのではなく、複数の保険会社の商品を見比べながら自分に合ったものを選びましょう。
「生命保険に加入したいけどどれがお得なのかわからない」
「保険料の負担がきついから解約しようか迷っている」
「自分にとって一番最適な保険に入りたい」
現在日本で加入できる生命保険会社は数十社にのぼり、各社それぞれたくさんのプランを提供しているため、一人で保険選びをするのは非常に難しいです。
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