老後の資金を貯蓄する方法としてきになるのが「個人年金」と「終身保険」の2つになります。
大枠で見れば、どちらも同じようなもので、細かな違いは分かりにくいでしょう。
「個人年金と終身保険どっちがいいの?」
「両方加入した方がいいの?」
と悩んでいる人もいると思います。
そこで本ページでは、「個人年金と終身保険を比較して、どちらに加入すべきか」解説します。
Contents
老後の資金を準備するなら個人年金に加入しよう
個人年金は個人で行う貯蓄型の保険です。
一定期間保険料を払い込むことで、所定の年齢から年金を受け取ることができます。
公的年金で足りない老後資金を賄う補助的な役割とも言えます。
従って、自分が生きているうちにもらえるお金を貯めたいのであれば、個人年金の方が確実に貯蓄ができます。
個人年金の特徴とは?
個人年金は主に「年金だけでは不安」という方が老後の資金を貯める目的で加入します。
特に、「確実に貯蓄ができる」という点が大きな特徴です。
保険料を毎月支払うという形で強制的にお金を積立てられるのと、銀行よりかは高い利率なので、銀行でただ預金するよりも確実かつお得に貯蓄ができます。
その他、終身保険と比較した際の特徴は以下のとおりです。
- 返戻率が高い
- 確定年金なら元本割れしない
返戻率が高い
貯蓄型の保険において重要となるのが、返戻率です。
返戻率とはそれまでに払い込んだ保険料に対して、受け取れる保険金がいくらになるのか、という割合です。
例えば保険料を100万円払い込み、保険金として110万円受け取れば返戻率は110%です。
この返戻率ですが、個人年金は終身保険に比べて高い傾向にあります。
例えとして以下に2つの保険会社の個人年金と終身保険の返戻率を比較してみました。
【住友生命】
商品 | 契約条件 | 計算式 | 返戻率 |
---|---|---|---|
個人年金 | ・契約年齢:30歳 ・男性 ・払込期間:60歳まで(30年間) ・10年確定 ・保険料:15,000円 |
5,741,000(受取年金額)÷5,400,000(払込保険料)= | 106.3% |
終身保険 | ・契約年齢:30歳 ・男性 ・払込期間:60歳まで(30年間) ・保険料:27,890円 |
10,000,000(死亡保険金額)÷10,040,400(払込保険料)= | 99.6% |
【明治安田生命】
商品 | 契約条件 | 計算式 | 返戻率 |
---|---|---|---|
個人年金 | ・契約年齢:25歳 ・男性 ・払込期間:60歳まで(35年間) ・10年確定 ・保険料:30,000円 |
13,487,000(受取年金額)÷12,600,000(払込保険料)= | 107% |
終身保険 | ・契約年齢:55歳 ・男性 ・払込期間:70歳まで(15年間) ・保険料:60,360円 |
10,000,000(死亡保険金額)÷10,864,800(払込保険料)= | 92% |
いずれの保険会社でも、終身保険と比べて個人年金の方が返戻率が高いことが分かります。
確定年金なら元本割れしない
さらに、確定型の個人年金であれば返戻率が変動しないので、元本割れすることはありません。
確実に支払った保険料以上の年金を受け取ることができる為、リスクが低いです。
ただし、その利率はそこまで高くないので投資信託等に比べると大きくお金を増やすことはできません。
また、唯一の注意点としては早期に解約してしまうと、場合によっては払い込んだ保険料より解約返戻金の方が少なくなるケースもあります。
早期解約の場合は損をしてしまう可能性もあるので、十分注意しましょう。
終身保険の特徴とは?
では続いて終身保険の特徴を解説します。
終身保険とは保険の対象となる人(=被保険者)が死亡もしくは高度障害状態になった時、保険金受取人として指定された遺族に死亡保険金が支払われる保険です。
以下に挙げるとおり、自分が死亡した際に遺族にお金を遺す目的で加入するケースがほとんどです。
保険金の支払われるタイミングや元本割れのリスクなどが個人年金との違いとなります。
満期に縛られない
終身保険という名前のとおり、解約しない限りは死亡保障が生涯続いていきます。
つまり、他の保険と違って満期がない為、解約さえしなければ死亡時に必ず死亡保険金が支払われます。
ある一定の年齢になると保険金が支払われる個人年金とはこの点が異なります。
遺族に多くお金を遺せる
終身保険に加入する一番の目的はおそらく遺族保障です。
死亡した際に最も多く保険金を受け取れる為、遺族にお金を遺すことができます。
例えばパートナーが専業主婦で他に収入源がない場合、自分が死亡した後に収入が途絶えてしまうことを想定して終身保険に加入するケースが多いでしょう。
また死亡保険金だけでなく貯蓄性もある為、残された遺族にお金を渡すことに加えて、貯蓄もしたい人にとってはおすすめの商品だと言えます。
途中解約で元本割れのリスクが高い
終身保険は解約時期が早ければ早いほど元本割れするリスクが高いです。
特に、まだ保険料払い込み期間中に解約をしてしまうと、ほとんどの場合解約返戻金の方が少ない為、損をするので注意しましょう。
解約しなければ必ず保険金を受け取れますが、解約すると損をしてしまう可能性がある商品だと言えます。
まとめ
個人年金と終身保険のどちらに加入すべき?という問いに対しては、老後の資金準備を目的にするなら個人年金に加入した方が良い、という回答になります。
その理由として、以下の特徴が挙げられます。
- 確実に貯蓄ができる
- 返戻率が高い
- 確定年金なら元本割れしない
また、終身保険の特徴としては以下のことが挙げられます。
- 満期に縛られない
- 遺族に多くお金を遺せる
- 途中解約で元本割れのリスクが高い
以上のそれぞれの特徴を見極めた上で、老後の資金が目的なら個人年金、遺族保障を充実させたいなら終身保険に加入すると良いでしょう。
執筆者:鄭 恵美
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