お金に余裕のある人とそうでない人の差は収入の面よりも支出の差が大きいと言われています。つまりお金に余裕のない人はお金の使い過ぎなんです。
年収300万円ほどの人には信じられないかもしれませんが年収1000万円あっても貯金の出来ない人は大勢います。
逆に年収400万円程度の人でも年間100万円以上の貯金が出来る人もいます。
何故そのような差が出るのかというと、生活水準に差があるからなんですよね。
生活水準を下げてしまえばたとえ年収が低くてもお金に余裕のある生活が送れます。かつて年収200万円だった私は現在倍以上の年収となりましたが生活水準を上げることなくそのほとんどを貯蓄、投資に回すことが出来ています。
本ページでは「生活水準を下げる方法、また上げない方法について」解説します。
Contents
借金をしない※最重要
借金をするということは今の収入に見合っていない生活をするという宣言をするようなものです。
借金:所有することが出来ないものを手数料を支払って前倒しすること
新車、住宅をローンで買わない
ローンを組む(分割で払う)ことは欲しいものがすぐ手に入るし月々の負担なく支払いを管理できるので一見便利に見えますが、その代わり「金利」が無駄な出費となります。
現在一括で支払える現金がないのにそれを手に入れる、つまり「借金」をすることになるので、返済には当然利息がかかります。
特に新車や住宅など金額が大きいものは金利も高い傾向にあるので、長く払えば払うほど余分な額がかかることになりますね。
例えば新車をローンで買いたい場合、ディーラーが勧めてくる独自のプランだと金利が8%前後に設定されていることが多いです。
信販会社、銀行や労働金庫などは金利を下げるキャンペーンを行うことがあり、その時期を狙えば2%~3%になりますが、それでも本来払う必要のないお金に変わりありません。
例)300万円の新車を金利8%、60回払いで購入した場合
300万円の新車を金利8%、60回払いで購入した場合 | |
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元利金等返済(*)・・・毎月支払う元金と利息の合計が、返済終了まで均等となる払い方 | |
借入額
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3,000,000円 |
返済期間
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60ヶ月(5年) |
ボーナス返済
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なし |
金利
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年8% |
返済方法
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元利均等返済(*) |
元金
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3,000,000円 |
利息
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649,751円 |
総返済額
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3,649,751円 |
上の表を見ると分かるように、本来300万円で買えるものに対してローンを組むことで365万円近く払うことになります。
65万円を5年で割ると1年で13万円も無駄な出費が掛かっていることになりますね。
もっと金額の高い住宅になると、この額はさらに増えます。
新車や住宅を長期間のローンで買うことは、本来払わなくて良いものまで家計から出し続けることになるので、いつまでも生活費が苦しいままになってしまいます。
カードローン、リボ払いは厳禁
買うものを決めて借り入れをする場合(住宅ローンなど)は、万が一払えなくなっても差し押さえるもの(担保)があるので貸す側も安心できます。しかしカードローンのように担保がない状態で貸す場合は(無担保融資)、その分金利が高くなります。
カードローン:個人の信用に対して貸せる額を決め、その限度額内で自由に借金ができる仕組み。
会社によって異なりますが、15%前後の金利に設定しているところが多いです。
限度額内で自由にお金の出し入れができると思いがちですが、いざ借りてしまうと返済時に想像以上の額を請求されることになるので、安易に使うことはやめましょう。
また、買い物をした際に利用できるリボ払いも同様に金利が高いので使わない方が賢明です。
リボ払い(リボルビング払い):クレジットカード会社に支払う総額を毎月決まった額だけ返していけば良いという返済方法。
例えば、10万円の時計をクレジットカードで購入した場合、リボ払いを選んで毎月1万円ずつ支払うと決めれば、支払いが完了するまでずっと毎月1万円ずつ払っていくことになります。
金額が高ければ高いほど毎月の支払額も大きくなるのが一般的ですが、普通のローンと違うのは、返済が完了するまで月々の負担が変わらないという点です。
いくら使っても毎月の支払額が同じなので、つい「借金をしている」という意識が薄くなり、何でもリボ払いを選択するようになりがちです。
ですが、リボ払いにも当然金利がかかり、また普通のローンに比べて高い傾向にあります。
リボ払いは「定額リボルビング方式」「定率リボルビング方式」「残高スライドリボルビング方式」などいくつかの計算方法があります。注意したいのはリボ払いをしている間にふたたび買い物をしても払う額が一定のため、金利の分どんどん総額が増えていくことです。
例えば、毎月の支払額を1万円に設定し、5万円利用しているけどさらに3万円の買い物をした場合、3万円の支払いは6ヶ月後から始まります。ですが、3万円の金利は最初の1ヶ月目からかかります。実際に支払いの始まる6ヶ月目までは金利のみを払うという恐ろしい事態になるのです。
リボ払いの問題点は、「いつまでも支払いが終わらない」「支払いの総額が分かりづらい」などさまざまありますが、クレジットカード会社側からすれば使ってもらった分だけ儲かる仕組みなので、いろんな場面でリボ払いを勧めてきます。一度一括払いを選択したけど後からリボ払いに変更できるなど柔軟な対応をとっているところも多いですよね。
カードローンにしろリボ払いにしろ、使い勝手の良さや月々の負担の少なさを強調していますが、実際は無駄な出費が増えるというデメリットしかありません。
クレジットカードは必要な場合のみ
今はどこのお店でもクレジットカードが使えますが、日常的に何でも支払いをそれで済ませてしまうことは危険です。
ポイントが溜まるからといって何でも「あえて」クレジットカードで払う癖がついてしまうと、わずかなポイントのために借金を重ねていくことになります。
また、買い物をしても手元の現金が減らないので「借金をしている」という意識が薄くなり、ほかのことで散財する原因にもなります。どんどん負債額だけ増えていき、最終的に毎月の支払いで苦しむようになるんですね。
クレジットカードでの支払いしかできない時もあるので絶対に必要ないとは言えませんが、1枚あれば十分です。
持っていても普段からお財布には入れない、ポイント優待など甘い言葉に惑わされないように気をつけ、気軽に使うことは避けましょう。
固定費を下げることに注力する
生活水準の高低は固定費で決まると言っても過言ではありません。
固定費を下げることに注力すれば、生活水準を低く保つことができます。
家賃の見直し
固定費の中でも一番高いのが家賃ではないでしょうか。
賃貸の場合、月1万円変われば1年で12万、3年で36万円の差が出ます。
引っ越しにはお金がかかりますが、一度で済む出費です。通勤に関してガソリン代なども考え、大丈夫なら安い物件に移ることを検討してみましょう。
「家賃は月収の1/3(または30%)」と言われることが多いですが、はっきり言って高いです。不況続きで年収の上昇が見込めない中、家賃のように固定費の中でも一番額の大きいものは、安いに越したことはありません。
また、「友達はこうしてるから・・・」「上司にこう言われて・・・」など、他人と比べる必要はありません。自分のお金を守れるのは自分だけです。
携帯電話、ネット代を見直す
昔はどこの家にも固定電話がありましたが、スマートフォンの発達した現代は固定回線は不要な場合も多いです。
普段の生活で電話はスマートフォンで十分なら、固定回線を処分することも考えてみましょう。
また、スマートフォンも格安SIMにすればさらに安く使うことが出来ます。
格安SIM:ドコモやソフトバンク、auといった大手キャリアが使っているSIMカードではなくほかの携帯キャリアが提供するSIMカードを使って契約することです。
大手キャリアのように十分なサービスを受けることができない分、月々の支払いを安く抑えることができます。
例)待ち受けがメインで通話やインターネットもあまり使わない場合
待ち受けがメインで通話やインターネットもあまり使わない場合 | |
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大手キャリア
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通話かけ放題プラン
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2,700円 |
通信プラン
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300円 |
データSパック(2GB)
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3,500円 |
合計
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6,500円 |
格安SIM
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通話プラン
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1,600円 |
通話(3分 × 10回)
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1,200円 |
合計
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2,800円 |
圧倒的に格安SIMの方が安いことが分かります。
その他生命保険等の見直し
「使う時があるかもしれないから」と生命保険や医療保険をかけている家庭も多いと思います。
もしかけっぱなしにしている場合は「必要以上に大きな保障内容にしていないか」死亡保障の額などを見直してみることで、月々の保険料を下げることが出来ます。
そもそも本当に保険かどうかを検討してみることも大切です。
固定費が毎月2万円下がれば年間24万円貯金が出来ることになります。
お金の掛からない趣味を見つける
現代はお金を掛けずに楽しめる娯楽がたくさんあります。
テレビゲーム、アニメ、ネットは割安
2016年4月からスタートした「Abema TV」は、無料で20チャンネル以上の番組を楽しめる動画配信サービスです。インターネットテレビ局として、その時間帯に放送している番組をスマートフォンなどで手軽に視聴できます。
「You Tube」や「ニコニコ動画」も無料で動画を観ることが可能です。アニメなどもわざわざレンタルショップに行く必要がないくらい充実しています。
テレビゲームをするなら中古で安いソフトを買えば何時間でも遊べますね。
パチンコ等のギャンブルはしない
パチンコやスロット、競馬などのギャンブルは、当たれば大きい代わりに失う時も一瞬です。
わずかな種銭で大当たりを狙おうとしても確実ではなく、損失分を取り返すこともほとんど不可能です。
ギャンブルほど無駄な出費はないので、手を出すことは控えましょう。
まとめ
毎日の固定費に目を向けるだけでも、下げられるものはたくさんあります。
生活コストを下げることに不安を覚えるかもしれませんが、実際にやってみれば今までの無駄に気がつくことも少なくありません。
いろんな部分を少しずつ下げていけば、大きな額を節約することができますね。
今まで趣味の部分でお金が掛かっていた人は、これを機会に出来る範囲で見直してみると良いでしょう。