自動車保険は人ではなく自動車自体に掛けるという考え方でOKですが、必ずしも誰が乗っても保険が適用されるわけではありません。
運転者を本人や夫婦限定としていると、たとえ家族であっても自動車保険は適用されなくなってしまいます。
そのため1日だけ家族や知人の車を借りたい時に運転者が限定されていると、無保険車を運転するのと同じこととなってしまいます。
そこで活躍するのが1日のみ掛けられる自動車保険です。
本ページでは1日のみで掛けられる自動車保険の保険料や保障内容、またデメリット等を解説します。
Contents
1日自動車保険とはどんなもの?
「1日自動車保険」「1DAY保険」「ワンタイム保険」などの名前がついている自動車保険で、その名の通り24時間単位で自動車保険に加入できます。基本の補償内容はどの会社でもあまり差はありませんが、特約やサービスなどによって違いがあります。
1日自動車保険を提供している会社は?
1日自動車保険は以下の大手保険会社から携帯会社まで幅広い会社が1日自動車保険を取り扱っています。
- 三井住友海上 1DAY保険
- あいおいニッセイ同和損保 ワンデーサポーター
- 東京海上日動 ちょいのり保険
- NTTドコモ ドコモワンタイム保険
近年はスマホの普及に伴いガラケーからは契約できず、au・ドコモ・ソフトバンクの3台キャリアのスマホからのみ手続きが可能です。利用料金が携帯電話料金と一緒に請求されるという場合が多いようです。
その他コンビニにある店頭端末から申し込みできるサービスも主流となっています。コンビニにパンフレットがおかれていることも多いのでチェックしてみましょう。ローソンでは東京海上日動、セブンイレブンでは三井住友海上の手続きができるようです。
保険料はどのくらい?
保険会社が手掛けている1日自動車保険はどれも最安で500円で加入できます。
車両保険(自分の車の損害に対する保険)を付けると1500円に保険料がアップします。
保険料はほぼどの会社でも似たり寄ったりの価格となっています。
補償内容は?
基本的にはどの保険会社も基本はほぼ同じ補償内容となっています。
- 対人対物 – 無制限
- 搭乗者傷害 – 死亡時1000万、入院一時金10万
- 自損事故 – 補償あり
- 車両保険 – 500円プランはなし、1500円プランはあり
- 車両復旧費用保険 – 車両保険とセット。限度額300万・免責金額15万
- ロードサービス – あり
三井住友海上は1800円のプランがあります。このプランは手荷物等が事故により破損した場合に10万を限度として補償される「社内手荷物等特約」が追加されます。
1日自動車保険にデメリットはある?
1日だけ自動車を運転する場合には便利で価格も手ごろですが、主に以下の3つのデメリットがあります。
加入条件が意外に厳しい
スマホからでも加入できる比較的ハードルの低い保険ですが、事故歴がある人は加入できない可能性があります。
どの保険でも「過去の事故の発生状況によっては規定により契約内容について希望に添えない場合があります」と書かれています。「加入できない」もしくは「加入できても保険料が高くなる可能性」もあります。
その他は加入条件は特に設定されていませんが、契約者自身の車や配偶者の車、法人が所有する車やレンタカーには保険がかけられません。個人が持っている車(ナンバーが3・5・7の自家用乗用車)を別の個人に貸す場合のみが対象になります。
年齢制限などは掛けられていないので初心者やペーパードライバーであっても免許証があれば加入は可能です。事故歴がある場合のみ、事前に問い合わせておきましょう。
1日加算型なので割高になる
1日だけかける保険なので、年単位で契約する自動車保険と比べると当然割高になります。「本当に1日だけ」という場合なら問題ありませんが車を使う頻度によっては他の選択肢を選んだほうが安くなる場合があります。
例えば親や兄弟の車を借りて運転する場合、月に何度か運転するという場合は車の所有者が加入している保険の「運転者の範囲」を変更して家族が運転した場合も補償されるプランにした方が割安になる可能性が高いです。
範囲を広げると保険料は上がりますが、1日自動車保険に加入するよりも安くなる場合が多いです。
友人知人の場合も、頻繁に借りるのであれば運転者区分を「制限なし」にしたほうがいい場合があります。借りる車の所有者と相談して安くなるプランを選びましょう。
電話では契約できない
現在ネットから申し込みをするタイプの1日保険はスマホやタブレットから専用サイトにアクセスし、個人情報を事前登録してからでないと申し込みができません。電話での加入は受け付けていません。
一部コンビニの機器を使っても申込できますが、基本的には3台キャリアのスマホかタブレットでないと申し込みできないと思っておいていいでしょう。格安SIMを使っている方やガラケーの方はコンビニから出ないと申し込めません。
まとめ:状況に応じて賢く使おう
年に数回、月に1回程度の頻度で自動車を兄弟や子供、友人・知人に貸す場合は運転者区分を広げるかどうか迷うという方も多いでしょう。
「家族限定」「配偶者限定」「本人限定」にすると保険料が安くなりますが、それ以外の人には運転させられないというデメリットがあります。
このデメリットを上手くカバーしてくれるのが1日自動車保険です。自動車を使うときだけ加入すれば、借りる車の運転者の範囲や年齢条件が限定されている場合でも安心して運転できます。
手続きも3大キャリアのスマホを持っていれば簡単なのでぜひ検討してみて下さい。