プルデンシャル生命の営業マンから熱心な勧誘を受けて、加入すべきかどうか悩んでいる人もいるのではないでしょうか。
プルデンシャル生命の商品についてはホームページの情報が少なく、一般の人では判断することが難しいでしょう。
そこでこの記事ではプルデンシャル生命とはどんな保険会社なのか簡単にふれたうえで、プルデンシャル生命の保険に加入すべきかどうか(メリットや注意点)について解説します。
Contents
プルデンシャル生命とは?その特徴
プルデンシャル生命は、アメリカのプルデンシャル・ファイナンシャル社の子会社です。
日本のみならず韓国、台湾、イタリア、ブラジルなど世界各国で生命保険事業を展開しています。日本での営業は「ソニープルデンシャル生命」としてソニーとの合弁で1979年に開始しました。その後、1987年に合弁が解消されて今の形となっています。
公式サイト:プルデンシャル生命保険
プルデンシャル生命は、日本で保険を販売している保険会社の中では異端な存在です。
プルデンシャル生命の保険に加入するには「ライフプランナー」と呼ばれる営業マンから話を聞くことが必要で、保険ショップで加入したり通信販売で加入したりすることはできません。
J.D.パワー社の「2018年 生命保険契約満足度調査」によると、プルデンシャル生命はランキングの対象となった全25社の中で総合満足度1位という結果となっています。
過去5年の調査をみると、いずれの年においてもプルデンシャル生命は1位または2位であり上位の常連です。ちなみに1位の座を争っているのはソニー生命です。
関連記事:2018年 生命保険契約満足度調査|J.D. パワー
この調査は直近1年以内に生命保険の新規契約・更新手続きを行った顧客を対象にしたインターネットによるアンケート調査で、約1万人から回答を得たものです。
ただこの総合満足度1位という結果をもって、プルデンシャル生命で保険に加入するのがベストと考えるのは早計です。
プルデンシャル生命の保険に加入するか迷っている方は一度プルデンシャル生命の営業担当以外の専門家に相談してみるのも良いかも。
無料で相談出来る保険相談サービスを利用すれば客観的に加入するメリット・デメリットを教えてくれますよ。
プルデンシャル生命の営業マンにあるウワサ
他の保険会社であれば営業マン(または外交員)について語られることはあまりありませんが、プルデンシャル生命についてはその手腕や営業姿勢について噂になることがあります。
ここではその噂について考えてみます。
プルデンシャル生命のトップ営業マンは年収5,000万?
インターネットでプルデンシャル生命の評判を検索すると、いろいろな噂が見つかります。
プルデンシャル生命について良く書かれているのはその多くが転職情報サイトです。たとえば以下の記事は電通からプルデンシャル生命に転職した男性(26歳)の転職体験記です。
関連記事:転職で年収17倍!「能力ではなく可能性を信じる」26歳アメフト元日本代表営業マン、芦名佑介の仕事哲学|@type
入社からわずか2年で3,500人いる営業マンのうち2位になり、年収が17倍になったという話が掲載されています。プルデンシャル生命に転職を考えている人向けの記事なので、自ずとこういう内容になるわけです。
17倍ということは仮に転職前の年収が300万円なら約5,000万、400万なら7,000万円近い収入となります。
プルデンシャル生命の営業マンの給与体系は完全歩合制で、保険契約者の保険加入額のうち数%が給料に反映される仕組みになっています。
個人向けの保険と法人向けの保険では手数料が違いますので、法人向けの保険を多く売っていればこういうこともあるのかもしれませんが、個人向けのみなら考えられないくらいの収入です。
このように契約金額を高くすることに対する強いインセンティブの働く会社なので、推しの強い営業になることが予想されます。
保険は売上の高い営業マンが良い営業マンとは限らない
保険というのはたくさん売れば良いというものではありません。
たとえば車のセールスであれば、客が望むならカーナビなどのオプションもどんどんつければ良いですし、上手にセールストークをしてよりグレードの高い車種を売れば良いでしょう。
しかし保険は本当にその保障が必要かどうかの判断が一般の人には難しいことがあり、売る立場から「それは不要です」と言わなければならないことがあるという性質の商品なのです。
トップセールスマン=良い保険営業マンとは限りません。
いらないものをいらないと言ってくれるのが本当の意味で良い保険営業マンなので、営業成績の良い営業マンから勧誘を受けるときは注意したほうが良いでしょう。
プルデンシャル生命と契約するうえで注意すべき点
プルデンシャル生命の保険に加入するにはライフプランナーの話を聞く必要があるため、ともすると営業マンのペースに乗せられてしまう可能性があります。
ここではプルデンシャル生命の保険を検討する際に知っておくべき点について解説します。
よくわからない商品が多い
プルデンシャル生命は、他社ではあまり扱われていない特殊な商品を扱っています。
ホームページを見ると、たとえば「修正払込方式終身保険」「無解約返戻金型平準定期保険」「年金支払型特殊養老保険」という他社ではあまり見かけない言葉の入った商品が掲載されています。
こうした商品は注意が必要で、プロでも約款(保険の詳細な契約書)をしっかり読んで確認しないと注意点の有無が判断できません。
「修正払込方式」や「特殊養老保険」という言葉は他社商品で使われていることはほぼないので、説明を求められてもプルデンシャル生命の営業マンでないと即答は難しいでしょう。
またプルデンシャル生命の商品には、たとえばアフラックの「EVER」(医療保険)や日本生命の「みらいのカタチ」(終身保険)のような愛称がないこともわかりにくいと感じる一因です。
プルデンシャル生命の養老保険は加入する価値があるか?元保険屋が検討してみたの記事を参考にしてみてくださいね。
ネットで保険料がわからない
ホームページで保険料の試算ができる保険会社も増えていますが、プルデンシャル生命のホームページでは試算ができず保険料がほとんどわかりません。
パンフレットを見ると保険料の例が掲載されていますが、ごく一部なのでほとんどの人はネットから保険料の目安をつかむことができません。
プルデンシャル生命はライフプランナーのコンサルを経て(説明を受けて)加入するのが原則なのでネットなどに情報があまりないのです。
保険ショップで扱われていない
プルデンシャル生命の商品は保険ショップで扱われておらず、上述した通りライフプランナーから加入する必要があります。
保険ショップで扱われていないということは、商品の比較をプロに行ってもらう機会を意図的に作る必要があるということです。
比較してもらいたければプルデンシャル生命の営業マンから見積もりをとって、それを保険ショップに持ち込んだりファイナンシャルプランナーに検討してもらったりするなどの手順が必要です。
こうした営業手法を採用する理由はわかりませんが、考えられるのは「比較をさせないため」です。
誠実そうな営業マンが来て丁寧に説明を受ければ、保険のことが良くわからない一般の人なら「ここの保険なら間違いない」という判断に傾きがちではないかと考えられます。
これは昔からある保険の「GNP」営業に近いです。
GNPとは「義理・人情・プレゼント」の略で、会社に出入りしているセールスレディがよく使う手法です。
従業員が集まる休憩所のようなところで待機し、スキをうかがって話しかけて親しくなり、頃合いを見て保険の勧誘をするというものです。
先述したJ.D.パワー社によるアンケート結果は、他社と比較したうえでの回答ではない可能性があるので参考程度にみておくのが良いでしょう。
ひょっとしたらプルデンシャル生命しか知らない人が高く評価しているのかもしれません。
MDRTの会員が多い
MDRTとはMillion Dollar Round Tableの略で、厳しい倫理基準を満たした優秀な保険のセールスマンだけが加入できる世界的な組織です。
関連記事:一般社団法人 MDRT日本会
2017年4月1日現在、日本の会員5,165名のうち1,172名がプルデンシャル生命の社員であるとホームページに掲載されています。
プルデンシャル生命はMDRTの会員が多くいることを誇っていますが、それだけセールスの上手な営業マンが多いという意味でもありますので勧誘を受けるときは注意が必要です。
プルデンシャル生命の保険に加入するか迷っている方は一度プルデンシャル生命の営業担当以外の専門家に相談してみるのも良いかも。
まとめ
プルデンシャル生命の保険は、少なくとも「押しに弱い人」「他社で提案を受けたことのない人」にはおすすめしません。
本当の意味で良い保険営業マンというのは、いらないものはいらないと伝えてくれる人です。もしやんわりと断っている保険について適当な理屈をつけて契約させようとしていると感じたなら、その営業マンから加入するのはやめたほうが良いでしょう。
保険は「どこで入るか」より「誰から入るか」が重要と言われます。
それはプルデンシャル生命でも他の保険会社や保険ショップでも同じなので、自身のことを親身になって考えてくれる人を見つけるようにしましょう。
無料保険相談サービスを活用しよう(参考)
10年くらい前は生命保険は生保会社の販売員を通じて加入するのが当たり前でしたが、近年はプルデンシャル生命に限らず、無料保険相談サービスを通じてライフプランナーと相談して加入することも多くなりました。
無料保険相談サービスとは生命保険会社の販売員が自社の保険を勧めるのではなく、保険の専門家が複数の保険商品から利用者に最も適した保険を選定して提供するサービスです。
プルデンシャル生命の場合、取り扱っている保険は自社のものだけですが、保険相談サービスは複数社(十数社)の保険会社が提供する保険商品を取り扱っているため選択肢が多く、自分の生活環境に合わせた保険が見つかりやすいです(ライフプランナーが提案してくれます)。
無料保険相談には保険の窓口やイオン保険のようなこちらから店舗の窓口に出向いて相談するものと、ライフプランナーとあらかじめ打ち合わせして近くのファミレスやカフェで相談するものがあります。
保険相談サービスを検索出来る保険ニアエルは、全国にあるおすすめの相談窓口を検索することができます。
以前私自身、ニアエルを利用して相談を受けたことがありますが、無理に加入を勧められることもないので安心して利用できました。
こういった無料の保険相談のサービスはその場ですぐに加入しなくても問題ありませんので試しにお話だけでも聞いてみると良いですよ。