学資保険は子どもが大学などに進学するときに必要な教育資金を用意することが目的です。
「お金を貯めることが目的なら、銀行に預ければ良くない?」と思うかもしれませんが、学資保険ならではのメリットもあります。
本ページでは学資保険のメリットやデメリットをご説明することで「学資保険って本当に必要か」について解説します。
Contents
学資保険のメリット
学資保険は、保険の中でもより貯蓄性を重視した商品です。
多くの保険会社がプランを販売していますが、加入することでどんなメリットがあるのでしょうか?
- 返戻率の高いプランが多い
- 医療保険や育英年金などの特約がつけられる
- 生命保険料控除の対象になる
- 解約者に万が一のことがあれば保険料を払い込まなくてもいい
返戻率の高いプランが多い
返戻率とは払い込んだ保険料の総額に対して受け取ることのできる満期保険金の割合のことです。
返戻率が100%を超えるプランなら、より多くの保険金を受け取ることができます。逆に100%を切ると元本割れを起こすことになります。
たとえば払い込んだ保険料の総額が90万円で、100万円の万期保険金を受け取れる場合の返戻率は111%です。
保険会社が販売しているプランのほとんどが高い返戻率を設定しているので、同じ90万円でも、金利が1%に満たない銀行の普通預金に預けるよりずっと高い利回りで保険料を運用することができます。
医療保障や育英年金などの特約が付けられる
学資保険には子どもが病気や怪我をしたときに一時金を受け取ることができる医療保障や、契約者に万が一のことがあった場合に毎年年金を受け取ることができる育英年金などを特約としてセットすることができます。
また、小学校や中学校に進学するタイミングでも一時金が支払われる「祝い金」を設定しているプランもあります。
貯蓄だけではなく、特約を付けることでより幅広い保障を受けることができますね。
生命保険料控除の対象になる
学資保険で支払った保険料は年末調整の「生命保険料控除」の対象になります。
申請すれば所得税や住民税が減額されるので、節税効果もあります。
ただし生命保険料控除には上限額があり、他の生命保険を掛けている場合は節税効果が期待できない場合もあります。
「節税になるから」
という理由で加入するのはあまりお勧めできないケースが多いです。
関連記事:学資保険で節税出来るは本当?学資保険の所得控除について正しく解説
解約者に万が一のことがあった場合は保険料を払い込まなくても良い
ほとんどのプランには、契約者が死亡したときや高度な障害を負ったときなど、保険料の支払いが難しくなった場合にはそれ以降の保険料を支払わなくても良いという「払込免除特約」が付いています。
保険料の支払いがなくなっても、設定している祝い金や満期保険金は全額受け取ることができるので安心です。
これに関しては預貯金はもちろん、積立投資信託にはない学資保険ならではのメリットと言えます。
学資保険のデメリット
良いことばかりに見える学資保険ですが、注意が必要な点もあります。
学資保険のデメリットとは何でしょうか?
- プランによっては元本割れを起こすことがある
- 途中で解約すると損をする場合がある
- 金利が固定される
- 加入できる契約者や子どもの年齢に制限がある
プランによっては元本割れを起こすことがある
学資保険は高い返戻率が魅力ですが、プランを間違えると100%を切ってしまい、元本割れを起こす危険があります。
返戻率が下がる原因は、主に以下の2つです。
- 祝い金や医療保障などを付ける
- 払込免除特約がある
これらは、保険会社にとって保険金を支払う機会が増えるためリスクとなり、そのため返戻率を下げることでリスク分を回収しています。
手厚い保障はありがたいですが、その部分の保険料は掛け捨てになるため、使わなければ無駄になるともいえますね。
関連記事:元本割れを防ぐ学資保険の見分け方
途中で解約すると損をする場合がある
契約年数が短い場合などは途中で解約するとそれまで支払った保険料の全額より戻ってくる保険金が少なくなることがあります。
学資保険は基本的に17年や18年という長い期間をかけて運用することを前提としているため、途中で解約するときは注意が必要です。
いつでも引き出せる銀行の預金と違い、好きなときに資金を使えないのは学資保険のデメリットといえます。
金利が固定されてしまう
学資保険は加入したときの金利で満期まで運用されます。
市場が低金利のときは銀行より高い利率で運用できるので良いですが、もし今後金利が上がったときは損をする可能性が高くなります。
インフレに弱いことは学資保険を貯蓄として考えるならデメリットになります。
加入できる契約者や子どもの年齢に制限がある
保険会社が販売しているプランによっては、加入できる契約者や子どもの年齢が制限されていることがあります。
主に祝い金を設定しているプランなどは、契約者も子どもも比較的若い年齢であることが条件となっているものが多い傾向です。
年齢によって選べるプランが限られるので、誰でも加入できるわけではないのですね。
学資保険が向いているのはこんな家庭
それでは、学資保険に加入したほうが良いのはどんな家庭なのでしょうか。
- 将来子どもを進学させるために十分な資金がない
- 自力で貯蓄をするのが難しい
- 万が一のときに備えたい
「今すぐ用意できるような資金はないけど、子どもの将来に向けて確実に貯蓄したい」と思う家庭には、学資保険は向いているといえます。
医療保障など掛け捨てになる特約を付けなければ、家計を圧迫するような高い保険料になることはありません。保険料を安く抑えながら、高い利率絵運用できるのが学資保険の魅力です。
また簡単に引き出せないので、強制力のある貯蓄としても有効です。
自分に万が一のことがあっても確実に教育資金を残したいときも、学資保険なら保障してくれます。
向いていないのはこんな家庭
逆に以下の家庭は学資保険の必要性は低いといえます。
- 既に十分な教育資金を確保できている家庭
- 金利の上昇に合わせて貯蓄を運用したいと考える家庭
資金を増やしたい場合は学資保険以外でも有利な運用ができるものがあるでしょう。
まとめ
学資保険は子どもが生まれたら必ず入らなければいけないというものではありません。
ですが、安い保険料でもしっかり資金を貯めていける貯蓄性の高さは、安心して子どもを進学させてあげたいと思う家庭にとっては大きな味方になります。
自分の家庭に必要かどうかを見極めて、損のない選択をしてくださいね。
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