第一生命で医療保険に加入する場合、「ジャスト」というパッケージの1つとして選択する形になります。
ジャストは2018年3月22日からの4カ月間で30万件を超える契約を獲得したヒット商品ですが、ジャストで医療保険に加入するのが良いかどうかは別問題です。
そこで、この記事ではジャストで医療保険を契約することのメリットやデメリット、加入するならどのような保障を選べば良いか解説します。
おすすめの医療保険については下記ページでまとめていますので合わせてご参考ください。

Contents
「ジャスト」は気にしなくて良い
第一生命で医療保険に加入したい場合、「ジャスト」のラインナップの1つとして選ぶことになります。
ジャストとは死亡保障、医療保障、介護保障など全部で17種類の保障から必要な保障を自由に選んで契約できるものです。
公式サイト:ジャスト商品ラインナップ|第一生命
17種類の保険は、そのすべてが単独で契約できるわけではありません。
たとえば「特定状態充実保障定期保険」や「先進医療保険」「女性特定疾病入院保険」など7種の保険は他の保険とセットでないと契約できません。
ただ、こうした保険は他社でも単独で加入できないのが当たり前なので、ジャストのデメリットというわけではありません。
しかし、単独で加入できる保険をみても、他社でも単独で加入できる保険ばかりです。
ホームページやプレスリリースなどを見ると、必要な保険に1つから加入できるとアピールしているようですが、他社では当たり前のことです。
またパッケージという言葉が出てきますが、まとめて複数の保険に加入しても保険料が割引になるなどのメリットはありません。
そのため第一生命で医療保険に加入したい場合、ジャストのことは気にする必要はありません。
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第一生命で医療保険に加入するデメリット
医療保険に加入する人は終身で保障してもらうことを希望することが多いですが、第一生命の医療保険では終身で加入できないものも多くあります。加入できるものとそうでないものをまとめると以下のとおりです(ジャストのラインナップから、医療系の保障のみをピックアップしています)。
保険期間 | |||
終身タイプ | 有期タイプ | ||
歳満期 | 年満期 | ||
総合医療保険 | ○ | ○ | ○ |
特定状態定期保険 | - | ○ | ○ |
特定状態充実定期保険 | - | ○ | ○ |
特定疾病定期保険 | - | ○ | ○ |
特定疾病充実保障定期保険 | - | ○ | ○ |
先進医療保険 | - | - | ○ |
生活習慣病入院保険 | ○ | ○ | ○ |
女性特定疾病入院保険 | ○ | ○ | ○ |
女性特定治療保険 | - | ○ | ○ |
特定損傷保険 | - | ○ | ○ |
※「歳満期」は60歳まで、65歳までなど年齢で加入期間を定める契約で、「年満期」は10年、20年などの期間を決めて契約するものです。
終身で加入できない保険が多いというのは「落とし穴」と表現しても良いでしょう。
終身で医療保障を得たい人にとっては、これでは十分な保障とは言えません。「歳満期」タイプで契約すると更新できず「年満期」タイプで契約する場合は更新のたびに保険料が上がりますので注意してください。
なお、先進医療保険については他社でも10年更新であるのが一般的なので、第一生命に限った話ではありません。
病気やケガの保険のレビュー
ここではジャストのラインナップの中から病気やケガの保険について解説します。「単独加入可」という記載のないものは、単独加入できる他の保険と組み合わせて加入することが必要です(医療系の保険でなくても大丈夫です)。
総合医療保険(単独加入可)
第一生命で医療保険に加入する場合はこの保険を選ぶのが基本です。保障内容は以下の4つで、きわめてオーソドックスな内容です。
疾病入院給付金・災害入院給付金
病気やケガで入院したときに、入院日数に応じて受け取れる給付金です。1日5000円~1万円くらいに設定するのが一般的です。
1回の入院における給付金の支払限度日数は60日、120日、240日のいずれかから選べ、通算では1095日です。
厚生労働省のデータによると平均在院日数が減少傾向にあるので、1入院あたりの支払限度日数は短くて良いという人も多いですが、保険である以上は長期の入院が保障されないと価値が薄れるため、できれば120日以上のタイプを選ぶほうが良いでしょう。
なお「入院一時給付金あり型」を選ぶこともできます。この場合、入院給付金とは別に入院給付金日額の5倍の一時金を受け取ることができます。
短期の入院でも10万円くらいの費用がかかることが多く、入院日数に応じて支払われる給付金だけでは不足するのが不満だと考えるのであれば、この型を選んでおくのが良いでしょう。
手術給付金
病気やケガの治療を直接の目的として手術を受けたときに支払われる給付金です。
対象となる手術は以下の3つです。
- 公的医療保険制度の対象となる手術
- 医科診療報酬点数表に輸血料の算定対象としている造血幹細胞移植
- 先進医療に該当するもの
入院中に行われる手術の場合は入院給付金日額の20倍、入院中でないときは5倍が支払われます。
放射線治療給付金
公的医療保険制度の対象となる放射線治療か、先進医療に該当する放射線照射または温熱療法を受けると支払われる給付金です。
給付金の金額は入院給付金日額の10倍です。一般的な医療保険であれば保障の対象となっているものなので特筆すべき点はありません。
骨髄ドナー給付金
骨髄幹細胞または末梢血幹細胞の採取術を受けたときに支払われる給付金です。
骨髄バンクに登録している場合や家族のために骨髄を提供するときなどを想定したものです。これも最近の医療保険では保障対象とされていることが多くなっています。自身の病気治療ではないため、請求するのを忘れる可能性があるので気をつけましょう。
特定状態定期保険(単独加入可)
この保険は「定期保険」という言葉が入っていますが、死亡だけを保障する保険ではありません。以下の図の1~6が対象です。
引用元: 特定状態充実保障定期保険 アシストワイドプラス(支払事由)|第一生命
つまり、死亡保障のほか3大疾病や介護状態などが保障の対象となっているのですが、ホームページでは保険金額1000万円の例が掲載されています。
死亡したときの保障として1000万円はごく普通の金額ですが、3大疾病の治療費を想定した保障としては過大な金額です。そのため保障内容がアンバランスという印象が強く、あまりおすすめできません。
なお急性心筋梗塞や脳卒中になったときの保険金支払い条件が、一般的な3大疾病保険と比べて厳しいので注意してください。
特定状態充実保障定期保険
この保険は文字通り、先述した「特定状態定期保険」の保障を充実させたイメージの商品です。Ⅰ型とⅡ型があり、Ⅰ型のほうが保障される範囲が広くなっています。
特定状態定期保険との違いで注意すべきなのは保障範囲よりも保険金額と、同じような保障対象でもその中身が微妙に違う点の2つです。
保険金額は、ホームページに掲載されている例では100万円となっています。特定状態定期保険が1000万円なので、その10分の1の規模です。
保障の中身についてですが、がんは特定状態定期保険と違い上皮内新生物も対象となっています。
また、急性心筋梗塞や脳卒中にかかったときの保障は1日以上入院するだけで保険金が支払われます。
Ⅰ型なら急性心筋梗塞だけでなく心・血管疾患、脳卒中だけでなく脳血管疾患全般が対象です。
特定状態定期保険は中途半端な印象ですが、特定状態充実保障定期保険を総合医療保険と、ともに契約する分には検討する余地があるでしょう。
特定疾病定期保険(単独加入可)
先述した「特定状態定期保険」と名前が似ていますが、この保険は保障範囲が違っています。
特定状態定期保険は前掲した図の1~6が対象ですが、この保険は1~3と6が対象で範囲が狭くなっています。いずれにしても死亡保障と3大疾病保障の保険金額が同じでアンバランスなので、あまりおすすめできません。
特定疾病充実保障定期保険
特定疾病定期保険の保障に上乗せをするための保険です。
たとえばがんについては上皮内新生物も対象となりますし、急性心筋梗塞や脳卒中は1日以上の入院で保険金が支払われます。
保険金の支払い条件が緩くなっている点に注意が必要。
急性心筋梗塞や脳卒中にかかったケースを想定すると、保険金支払い条件は特定疾病定期保険のほうがはるかに厳しいので、両方を契約していても特定疾病充実保障定期保険からしか保険金が受け取れない可能性が高いです。
期待していた保険金が受け取れずがっかりする可能性が高いので、もし契約するなら特定疾病充実保障定期保険のみにしておいたほうが良いでしょう。
先進医療保険
先進医療保険とは、厚生労働大臣が指定する先進医療を受けたときにかかる固有の費用(技術料といいます)を負担してくれるものです。
最大で2000万円まで保障され、合わせて一律で2万円の給付金を受け取ることができます。
保障内容としてはごく一般的で問題ありません。先進医療は万が一のときに治療などの選択肢を増やすことができます。過剰な期待は禁物ですが、保険料は月100円程度と安いので迷うなら加入することをおすすめします。
生活習慣病入院保険
この保険は所定の生活習慣病で1日以上入院したときに、入院給付金が上乗せされるものです。
所定の生活習慣病とは、以下のものを指します。
- がん(上皮内新生物を含む)
- 糖尿病
- 心・血管疾患
- 高血圧性疾患
- 脳血管疾患
- 肝疾患
- 膵疾患
- 腎疾患
総合医療保険の入院給付金と同様に1回の入院ごとの支払限度日数があり、60日、120日、240日の中から選べます。給付金の金額は入院給付金と同額なので、入院給付金を2倍受け取るのと同じになります。
この保険はまず、がんの保障としては不十分です。なぜならがんは通院で治療することが増えているからです。心・血管疾患や高血圧性疾患の備えとしてもやや心もとないです。少なくとも、がんについての備えをこれで十分とは考えないようにしてください。
女性特定疾病入院保険
対象となる疾病で1日以上入院したときに、日数に応じて入院給付金を受け取れる保険です。対象となる疾病は女性特有のものに限らず、幅広く対象とされています。
女性特有の病気だと治療費が余計にかかるわけではないので基本的には不要な保険ですが、出産のときは異常が生じるリスクが高いので出産が終わるまでこの保険に入っておき、終わったら解約するという使い方もできます。
女性特定治療保険
女性特定疾病入院保険とは違い、対象となる疾病はかなり限られています。
女性特定治療保険ではがんによる乳房の切除術、子宮摘出術、卵巣摘出術、子宮または子宮附属器にかかわる手術、乳房再建手術を受けると保険金が受け取れます。
乳がんで乳房切除を行った場合に再建を希望する人は多く、健康保険が使えない治療法を選択するとある程度の費用がかかるので、それに備えるために加入するのは1つの方法です。
他の項目については先述のとおり、女性特有の疾病だからといって治療費が余計にかかるわけではないので不要ですが、保険料次第で検討の余地がある保険です。女性特定疾病入院保険と比べて迷うのであれば、こちらを選んだほうが良いでしょう。
特定損傷保険
不慮の事故を原因として180日以内に特定損傷になり、治療を受けたときに保険金が支払われる保険です。
特定損傷とは、以下の3つです。
- 骨折
- 関節脱臼
- 腱の断裂
こうした事故によるケガでももちろん健康保険は使えますし、総合医療保険に加入していて入院すれば入院給付金が支払われます。生涯、そう何度もあることではないでしょうから保険で備える必要はありません。
健康診断割引特約(健診割)に注意!
健康診断割引特約(健診割)とは、契約のときに健康診断書等を提出することで保険料が割引になる仕組みです。
健康状態にかかわらず健康診断書を提出するだけで10%引きになります。さらにBMI、血圧、HbA1c(血糖値)で所定の条件を満たすとさらに安くなります。
注意してほしいのは、こうした割引があるから他社よりも保険料が安くなるとは限らないという点です。そして、無駄な保障に加入すると保険料もその分無駄になるので必要な保障を見極めるのが先です。そのうえで他社と比較して保険料が安いところを選ぶのが基本です。
おすすめの保障
第一生命で医療保険に加入するなら以下のような組み合わせを1つの参考にしてください。
- 総合医療保険
- 特定疾病充実保障定期保険
- 先進医療保険
- 女性特定疾病入院保険(女性のみ)
特定疾病定期保険は病気のときの保険金額が高すぎるのでおすすめできません。
それなら特定疾病充実保障定期保険で保険金額を100万円程度に設定するのがおすすめです。こちらは心・血管疾患や脳血管疾患が幅広く対象になっているうえ、入院1日で支払われるので保険料次第ですが良い条件といえるでしょう。
女性特定疾病入院保険については出産が終わるまで加入するのがおすすめです。
まとめ
ジャストはヒット商品のようですが、他社商品と比べて特段の優位性はみられません。
第一生命は保険料収入で国内第2位の規模を誇る保険会社なので、販売網が整備されている結果にすぎないのかもしれません。
第一生命で医療保険を検討しているなら、他社商品を見てから決めましょう。保険ショップに行けばプロが複数社の商品を提案してくれるので、一度は足を運んで話を聞いてみるのがおすすめです。
「よくわからないので対面で説明してほしい」
と思う方は無料で相談出来る保険相談サービスを利用してみることをオススメします。
保険相談サービスは専門家に相談しながら今の自分に適した保険プランを選ぶことが出来ます。
「生命保険に加入したいけどどれがお得なのかわからない」
「保険料の負担がきついから解約しようか迷っている」
「自分にとって一番最適な保険に入りたい」
現在日本で加入できる生命保険会社は数十社にのぼり、各社それぞれたくさんのプランを提供しているため、一人で保険選びをするのは非常に難しいです。
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