医療保険

オリックス生命の医療保険「新CURE」レビュー!人気の理由、メリットは何?

オリックス生命の医療保険「新CURE(キュア)」は、保険の商品を紹介する雑誌やネットのランキングでおすすめ商品としてよく登場する人気商品です。

ただ保険は選び方が難しいので売れている保険なら良い保険とは限りませんし、良い商品であったとしても保障選びを間違えればムダな保険料を払うことにつながります。

この記事では新キュアのメリットやデメリット、加入するときの保障の選び方などについて解説します。

オリックス生命の医療保険の構成

オリックス生命の公式サイトを見ると、医療保険は以下のような構成になっています。

  • 医療保険 新キュア
  • 医療保険 新キュア・レディ
  • 医療保険 新キュア・サポート
  • 死亡保障付医療保険リリーフ・ダブル

公式サイト:医療保険 新CURE[キュア](入院保険)|オリックス生命

ただし新キュア・レディは新キュアに女性向けの特約をつけたおすすめプランに過ぎず、実態は新キュアと同じ商品です。また新キュア・サポートは健康状態が良くなくて新キュアに加入できない人が利用する商品です。

リリーフ・ダブル7疾病に対する保障と死亡保障を主契約(必ず契約しないといけない保障)とした商品で、少し見ただけでは新キュアとの違いがわかりにくいです。この点は後述します。



医療保険 新CURE(キュア)について

保険は主契約と特約から成り立っています。主契約は必須なので取り外しができませんが、特約は付加するかどうかを契約者が決めることができます。その点をふまえ、まずは主契約から理解してください。

  • 主契約:必須なので取り外しが不可
  • 特約:付加するかどうかは契約者が決める

主契約の入院給付金は、7疾病の保障が自動で拡大されているのが特徴

新キュアの主契約は以下の2つから成り立っています。

  • 入院給付金
  • 手術給付金

入院給付金

病気やケガで入院をしたとき、入院日数に応じた入院給付金を受け取れる保障です。

日帰り入院から保障され、1入院あたりの支払限度日数は60日ですが、7大生活習慣病で入院した場合は120日、3大疾病(がん、心疾患、脳血管疾患)の場合は無制限となります。7大生活習慣病は3大疾病のほか、糖尿病、高血圧性疾患、肝硬変、慢性腎不全が該当します。

7大生活習慣病

  • がん
  • 心疾患
  • 脳血管疾患
  • 糖尿病
  • 高血圧性疾患
  • 肝硬変
  • 慢性腎不全

長期入院の可能性がある病気では自動的に1入院あたりの支払限度日数が長くなるので気がきいているともいえますが、うつ病や統合失調症などの精神疾患による長期入院はあくまで60日までなので注意が必要です。

手術給付金

約款所定の手術を受けると給付金を受け取れる保障です。

新キュアの手術給付金の特徴は入院手術と外来手術では金額が違う点です。入院給付金日額が1万円なら入院手術の給付金は20万円(20倍)ですが、外来だとその4分の1になります。外来で手術を受けるときは少し中途半端な保障になる可能性があります。

新キュアの手術給付金の特徴は入院手術と外来手術では金額が違う。

例)入院給付金日額が1万円なら…

  • 入院手術の給付金:20万円(20倍)
  • 外来:入院の4分の1

約款所定の手術とは公的医療保険の対象となる手術のほか、先進医療にあたる手術、骨髄移植術や骨髄ドナーになるときの骨髄幹細胞採取術、放射線治療も含まれます。

幅広く対象としているのがメリットですが、知らないと請求できないので加入するならよく覚えておいてください。

特約について

新キュアの特約はシンプルです。以下、各特約について解説します。

  • 先進医療特約:先進医療固有の費用。
  • がん一時金特約:初めてがんと診断されたとき、2回目以降はがんの治療を目的として入院を開始したときに支払われる。
  • 重度3疾病一時金特約:がん一時金特約の支払対象となるもののほか、急性心筋梗塞または脳卒中の治療を目的として入院を開始したときに一時金が支払われる。
  • がん通院特約:がんの治療を目的として所定の通院をすると給付金が受け取れる.

先進医療特約

厚生労働省が先進医療として指定している治療法や検査法などを利用したとき、その先進医療固有の費用(技術料といいます)について負担してくれる保障です。

通算で2,000万円まで保障され、1回あたりの限度額はありません。1回あたりの限度額がないのはメリットともいえますが、実質的にはあまり意味はないでしょう。

がん一時金特約

がん一時金特約は初めてがんと診断されたとき、2回目以降はがんの治療を目的として入院を開始したときに支払われます。がんには上皮内新生物も含まれます。

2回目以降の支給要件が理解しづらい商品が多いですが、新キュアでは入院が基準になっているのでわかりやすいです。

また、直前のがん一時金が支払われたときから1年経過した日の翌日以降なら2回目の支払いが受けられます。一般的には2年としている商品が多いのでその点もメリットです。

重度3疾病一時金特約

重度3疾病一時金はがん一時金特約の支払対象となるもののほか、急性心筋梗塞または脳卒中の治療を目的として入院を開始したときに一時金が支払われる特約です。

がんの保障についてはがん一時金特約と重複するのでどちらか一方を付加することになるでしょう。

なお他社の商品では、3大疾病を対象とする保障は急性心筋梗塞や脳卒中だともっと厳しい条件(60日以上の労働の制限など)がつくことが多いです。

しかし新キュアでは入院を開始するだけで給付金が支払われるので保障の範囲が広くなっています。脳卒中のときはリハビリで費用がかかることがあるので、付加しても良い特約と言えるでしょう。

がん通院特約

がんの治療を目的として所定の通院をすると給付金が受け取れる特約です。がんは上皮内新生物も対象です。がんは通院で治療する流れに変わってきているので通院の保障がほしいと考える人も多いですが注意点として、以下を挙げておきます。

  1. 薬を用いた治療がすべて対象になるわけではない
  2. 経口投与による治療は対象外

がんの薬物療法は抗がん剤だけでなく、乳がんの治療で長期間使用されるホルモン治療など腫瘍用薬に当てはまらないものもあります。

また、抗がん剤は経口投与によることも多いので、期待していたお金を受け取れないリスクがあります。そのためがんの保障は一時金で受け取るほうが望ましいです。

新CURE(キュア)・レディはあまり魅力がない

新キュア・レディは新キュアに「女性入院特約」が付加された契約にすぎません。女性入院特約を付加すると「女性特定疾病」を直接の原因とする入院の場合、入院給付金が5,000円上乗せされます。結論から言うと中途半端な保障なので、基本的には付加しなくて良いでしょう。

女性特定疾病は以下になります。

  1. がん
  2. 甲状腺の疾患
  3. 乳房および女性性器疾患
  4. 妊娠、分娩および産じょくの合併症
  5. 乳房または女性性器の良性新生物または性質不詳の新生物で所定のもの

がんの対象となっているものは広く、男性特有のがん(前立腺がんなど)以外はすべて含まれているようです。

一般的な女性疾病特約と比べると保障の範囲が広く異常分娩も対象になるので、妊娠前だけこの特約をつけておき、出産の予定がなくなったら解約するという使い方もできます。

また他社では乳がん治療後の乳房再建術を保障対象としている商品が多いですが、新キュアでは対象となっていませんのでその点に注意してください。

新CURE(キュア)・サポートは割高なので慎重に

新キュア・サポートは健康状態に不安がある人向けの医療保険です。健康状態の良くない人は保険金支払いのリスクが高いため一般的に保険の加入は難しくなりますが、こうした商品は引受基準緩和型と呼ばれ健康な人を対象とした商品よりも加入しやすくなっています。

保障の内容は新キュアとおおよそ同じですが、新キュア・サポートでは1年目の給付金が50%削減されていることと、貯蓄型の終身保険が特約で付加できる点に違いがあります。

保険料は新キュアと比べてかなり高くなっています。だいたい同じ条件で新キュアと比べると以下のとおりです(条件:男性、入院給付金日額1万円、先進医療特約付加、保険料終身払)。

新キュア 新キュア・サポート
25歳 2,652円 5,135円
30歳 3,052円 5,475円
35歳 3,572円 6,005円
40歳 4,262円 6,675円

新キュア・サポートでは保障内容をおさえても月間の保険料が5,000円を超えます。保険料と保障の内容が見合わない印象が強いので基本的にはおすすめしませんが、どうしても加入したい場合は他社商品とよく比較してなるべく保険料の安いものを選ぶようにしましょう。

リリーフ・ダブルは新キュアとどこが違う?

新キュアは入院給付金や手術給付金を主契約とする一般的な医療保険ですが、リリーフ・ダブルは7大疾病生活習慣病入院給付金と死亡保険金が主契約となっており、ここが大きく違います。

<ちがい>

  • 新キュア:入院給付金や手術給付金を主契約とする一般的な医療保険
  • リリーフ・ダブル:7大疾病生活習慣病入院給付金と死亡保険金が主契約

一見すると意図が不明確な商品構成となっていますが、おそらく短期の入院に対する保障は不要で重い病気にだけ備えたいという人を対象とした商品ではないかと考えられます。

ただ特約で入院給付金や手術給付金は付加できるので、これが正しい説明かどうはかわかりません。

保障の内容については新キュアとおおよそ同じで、7大生活習慣病で入院した場合は1入院あたり120日を限度として入院給付金が支払われます。

ただし新キュアでは7大生活習慣病のうち3大疾病については1入院あたりの限度日数が無制限になりますが、リリーフ・ダブルでは無制限になりません。そのため少し給付が小さいということになります。

また死亡保険金が主契約となっていますが、死亡の保障は単体の保険で備えるほうが向いています。医療の保障とセットで加入することはあまりおすすめできませんので、特に理由がなければリリーフ・ダブルではなく新キュアを契約するほうが良いでしょう。

まとめ

オリックス生命の医療保険・新キュアは、人気のわりには保障内容が他社商品と比べて特段に優れているという印象はありません。

特筆すべき点があるとすれば、重度3疾病一時金特約で急性心筋梗塞や脳卒中の場合に給付金を支払う条件が「入院」となっている点です。

その分保険料が高くなっている可能性がありますが、これらの病気では実質的にほとんど給付金が支払われない規定になっている商品が昔は多かったので、この点は他社商品と比較したメリットといえます。

あと、がん通院特約はあまりおすすめできません。新キュアで一般的な病気とがんの両方に備えたいのであれば、がん一時金特約か重度3疾病一時金特約で備えるほうが良いでしょう。また、他の保険会社の商品ともよく比較して検討することをおすすめします。



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