自動車保険

SBI損保の自動車保険は【事故を起こさない自信のある人】におすすめ

保険料が安いと定評のあるSBI損保の自動車保険ですが、安かろう悪かろうでは困りますよね。

交通事故を起こさない自信があるなら保険料だけを見て決めるというのも1つの考え方でしょう。ただ仮に保険料を重視して決めるにしても、事故対応やロードサービスなど他の要素についても確認しておきたいのではないでしょうか。

そこで、この記事ではSBI損保の自動車保険に加入して大丈夫なのかどうか、メリットとデメリットを解説します。

J.D.パワー社による契約者満足度調査の結果は「そこそこ」

自動車保険に限った話ではありませんが、商品やサービスを購入するときは口コミや評判が気になりますよね。

しかしネット上で見つかる自動車保険についての口コミや評判は、偏りがあったり信頼性が乏しかったりしてあまり参考になりません。

筆者が最も信頼できると考えているのが、顧客満足度のリサーチやそれに基づいたコンサルティングを業とする株式会社J.D.パワーが毎年行っている自動車保険の満足度調査です。

この調査では自動車保険を代理店系とダイレクト系にわけ「契約内容/契約手続き」「価格」「保険証券」「顧客対応」「事故対応/保険金支払い」という5つの点から評価してランキングしています。

これによると、ここ数年におけるSBI損保の自動車保険のランキングは以下のとおりです。

  • 2018年調査:5位(パワー・サークル・レーティング「3」)
  • 2017年調査:4位(パワー・サークル・レーティング「3」)
  • 2016年調査:5位(パワー・サークル・レーティング「3」)

パワー・サークル・レーティングというのは同社独自の評価基準で、最も良い評価が「5」です。

この結果を見る限り、SBI損保の自動車保険は「可もなく不可もない」といった印象です。しかし、保険料が安いのであればこれくらいでも良いという人もいるでしょう。

そこで、次に補償内容について検証していきます。

公式サイト:SBI損保の自動車保険

SBI損保の自動車保険の基本補償について

自動車保険を選ぶときは保険料の比較をする前に、まず補償内容をチェックすべきです。そこで、補償内容について1つ1つ解説します。ホームページの説明に沿って解説しますので合わせてご覧ください。

相手方への補償

SBI損保の自動車保険のホームページにおいて、相手方への補償として説明されているものは以下の4つです。

対人賠償保険

交通事故の相手を死傷させてしまい、その賠償金額が自賠責保険の保険金額を超える部分をカバーするものです。保険金額は無制限しか選べません。

対物賠償保険

相手方のある事故で相手車両に対して与えた損害や、単独事故で壊してしまった物の損害を賠償するための補償です。1事故あたりの保険金額を500万円以上で決めることができますが、無制限で加入するのが基本です。

他の自動車運転危険補償特約

他人の車を借りて運転したときでも契約車両の補償と同じように補償を受けられる特約で、自動セットとなります。

他人の車を運転する機会のない人にとっては不要な補償ですが、自動セットなので外すことはできません。これはやや残念な点です。

被害者救済費用等補償特約

被害者救済費用等補償特約とは自動車の自動走行システムが原因で起きた交通事故を想定した特約です。

自動運転システムが原因の場合、責任が事故の当事者だけでなくメーカーなどにも及んではっきりしないことがあるため、被害者を救済する目的で設けられたものです。

仮にこの特約からのみ保険金が支払われた場合はノーカウント事故として扱われ、ノンフリート等級に影響しないこととされています。

この特約は自動走行システムが導入されていない車には無関係ですが、自動セットなので外すことはできません。

運転者と同乗者の補償

搭乗者(運転者と同乗者)に対する補償としては、以下の4つがあります。

人身傷害補償保険

交通事故によって搭乗者が死傷した場合に生じる治療費や休業損害、逸失利益などの損害をカバーする補償です。「自動車事故補償」と「契約自動車搭乗中のみ補償」の2つから選べます。

契約車両を使用しているときだけ補償してもらえれば良いのであれば「契約自動車搭乗中のみ補償」になります。保険料をおさえたければこちらを選択すべきでしょう。

搭乗者傷害保険

人身傷害補償保険と同様、搭乗者が死傷したときの補償です。死亡・後遺障害で1名あたり500~2000万円、ケガの場合は治療日数に応じて定額で支払われます。

人身傷害補償保険は実際の損害額が確定しないと支払われませんが、搭乗者傷害保険は素早く支払われるのがメリットです。ただし補償が重複するので保険料を節約したいなら無理に契約するものではありません。

自損事故保険

単独事故で搭乗者が死傷した場合で自賠責保険から支払いが受けられず、かつ人身傷害補償保険が適用されないときの保険です。この補償は自動セットです。

保険金額は死亡で1500万円、後遺障害は程度に応じて50~2000万円、介護の必要が生じた場合は200万円、入院した場合は6000円×入院日数、通院した場合は4000円×通院日数となります。

保険金額は十分とは言えませんので、なるべく人身傷害補償保険に加入すべきでしょう。

無保険車傷害保険

交通事故の相手方が自動車保険に加入していない場合や補償内容が不十分な場合に保険金を受け取れる補償です。この補償は自動セットです。

運転者と同乗者の補償は全体的にごく標準的な内容です。

自分の車の補償

車両保険は補償範囲が広い「一般車両」と保障範囲が限定された「車対車+限定A」の2種類です。補償内容はそれぞれ次のとおりです。

一般車両 車対車+限定A
車やバイクとの衝突・接触
自転車との衝突・接触 ×
電柱・建物などとの衝突や接触(単独事故) ×
あて逃げ ×
転覆・墜落 ×
火災・爆発・台風・洪水・高潮など
盗難・いたずら・落書き
窓ガラスの損害・飛び石による損害

「車対車+限定A」だと当て逃げが補償されないのがやや物足りないですが「一般車両」のほうが保険料は高くなります。自身にとって必要と考える補償を吟味して決めましょう。

自分の車の補償もごく標準的な内容です。

オプションの補償

以上のほか、SBI損保の自動車保険には次のような特約があります。

全損時諸費用保険金特約

全損時諸費用保険金特約は、事故が原因で車両が全損になった場合に車両保険金額の10%(20万円が限度)を支払う特約です。

全損とは修理が不能な場合、または修理費が車両の時価を超える場合を言います。

SBI損保の自動車保険には「車両新価特約」がありません。車両新価特約とは契約車両が半損以上の被害を受け、車両を買い換える場合に車両保険で支払いを受けられない部分(時価と新車価格の差額)を補償してくれるものです。

そのため全損時の補償を手厚くしたい場合はこの特約を付加しておくべきでしょう。

弁護士費用等補償特約

相手方の過失100%の事故の場合、保険会社は相手方と示談をすることができません(非弁行為にあたるため)。

弁護士費用等補償特約は、そのような場合に生じる弁護士報酬や訴訟費用などを支払ってくれる特約です。1回の事故で被保険者1名につき300万円が限度です。

これは費用対効果が優れていますし、いざというときに役立つのでできるだけ付加しておきましょう。

弁護士費用等補償特約については以下の記事を参考にしてください。

関連記事:意外と知らない弁護士特約のメリットとデメリット

個人賠償責任危険補償特約

個人賠償責任危険補償特約とは、日常生活において他人にケガをさせたり他人の物を壊したりしたことが原因で賠償責任を負った場合に役立つ補償です。保険金額は1億円です。

この特約は費用対効果が高いので加入すべきですが、他の保険についていることが多いです。たとえば火災保険や傷害保険などです。

そのため自動車保険に付加すると補償が重複することが多いので、あらかじめすでに契約していないかどうか確認しましょう。

個人賠償責任危険補償特約については以下の記事をご覧ください。

関連記事:個人賠償責任保険はコスパ最強。必ず加入しよう!

火災保険、傷害保険、クレジットカードなどをチェックしてください。

ファミリーバイク特約

記名被保険者またはその家族が原動機付自転車を運転する場合、自動車保険の特約として契約できます。「人身傷害あり」と「人身傷害なし」の2種類から選べます。原動機付自転車を運転する人がいるなら検討しましょう。

自転車事故補償特約

記名被保険者またはその家族が自転車しているときに生じた事故で、他人に対して損害賠償責任を負ったときや自身がケガをしたときのための補償です。

この補償はいわゆる「自転車保険」として販売されている商品と同じです。

自転車保険は「他人への賠償責任を果たすための補償」と「自分のケガの補償」に大別されます。前者は個人賠償責任危険補償特約でカバーできるので、両方加入すると補償が重複します。

自身のケガの補償は傷害保険や医療保険に加入していればそちらから保険金を受け取れますし、とりあえず他人に迷惑がかからなければ良いと考えるのなら不要な補償です。そのため、この特約は本当に必要かどうかをよく考えましょう。

自転車保険として必須なのは、他人への賠償責任保険です。

車内外身の回り品補償特約

契約車両で外出したときに、車内にあったものが事故で損害を受けたり盗難の被害に遭ったりした場合に補償を受けられる特約です。30万円を限度に、実際の損害から3000円の自己負担額を差し引いた金額を受け取れます。

ゴルフ用品など高価なものを積んで外出することが多いなら検討しても良いでしょう。

SBI損保の自動車保険の事故対応は期待できない

SBI損保のホームページには交通事故が起きたときの体制に関する説明がなされていますが、その内容はきわめて一般的かつ抽象的で特筆すべきポイントがありません。

J.D.パワー社は保険会社のレビューを5つの点にわけて行っていますが、そのうち事故対応についてのランキングも公表しています。SBI損保の自動車保険のここ3年における事故対応満足度ランキングは以下のとおりです。

  • 2018年:12位
  • 2017年:12位
  • 2016年:14位

この順位ですが、サンプル数が一定の値を超えている保険会社の中ですべて最下位なのです。

もちろん、それでも保険会社ですから万が一のときは最低限の対応はしてくれるはずです。SBI損保の自動車保険は保険料が安いので、それでも良いと考える人が加入すべきでしょう。

事故対応についてはソニー損保やセゾン自動車火災保険、東京海上日動など優れている保険会社があるので、不安に感じるならとりあえずこれらの保険会社についての解説記事を読んで検討してみてください。

関連記事:ソニー損保の自動車保険は事故対応が優れており、事故が不安な人におすすめ
関連記事:セゾン「おとなの自動車保険」は「おとな」だけが有利なの?
関連記事:東京海上「トータルアシスト自動車保険」が顧客満足度上位の理由を徹底分析

SBI損保の自動車保険のロードサービスは標準的

SBI損保が提供するロードサービスのうち、他社と比較可能な一般的サービスについてまとめると以下のとおりです。

標準 プレミアム
レッカーサービスの拠点数
3680カ所(2018年6月現在)
レッカー搬送距離(最寄りの修理工場)
無制限
レッカー搬送距離(指定の修理工場) 50km 150km
バッテリー上がり
スペアタイヤ交換
キー閉じ込み
落輪 車輪3輪まで無料 すべて無料
帰宅費用(公共交通機関を利用する場合) 無制限 無制限
帰宅費用(レンタカー代) 最大24時間まで 最大48時間まで
宿泊費用 最大1泊 最大2泊
修理後の搬送・引取費用 無制限 無制限

SBI損保の自動車保険の特徴は「プレミアムサービス」がある点です。これは、3年以上継続して契約している場合や所定の特約をすべて付加しているなどの基準を満たしている場合にのみ適用されます。

デフォルトのままでも一般的な水準ですが、特筆すべき点は落輪が補償されているところです。

道路の側溝に落ちてはまったり雪道でタイヤが空転したりして動けなくなった場合の引き上げは、事故でも故障でもないという理由でロードサービスの対象外となる保険会社が多いです。ただし「3輪まで」という条件がついています。これは理解できないですね……

レッカー搬送の距離はデフォルトだと少し短いですが、遠出をしない人なら問題ないでしょう。

SBI損保の自動車保険の保険料は安いの?

保険料が安いと評判のSBI損保ですが、実際はどうでしょうか。そこで、ホームページのシミュレーションを利用して他社と比較してみました。比較の条件は以下のとおりです。なお、条件はまったく同じにはなりませんので参考程度にご覧ください。

  • 補償の対象:記名被保険者とその配偶者
  • 車種:トヨタ アクア NHP10(新車)※過去に乗っていた車はなし
  • 免許証の色:ブルー
  • 使用目的:日常・レジャー
  • 対人賠償・対物賠償:無制限
  • 人身傷害保険:3000万円(車内のみ補償)
  • 対物全損時差額修理費用補償:あり
  • 予想走行距離:5000km以下
  • 等級:6等級
  • 証券不発行割引あり
  • 車両保険:なし
  • 居住地域:東京都

年間保険料は以下のとおりとなりました(単位:円)。

SBI損保 あいおい 東京海上 セゾン ソニー損保
21歳 73,420 117,930 79,610 115,720 90,670
25歳 72,720 117,930 79,610 71,970 90,670
30歳 39,080 82,920 62,600 48,930 48,060
35歳 39,080 81,240 56,650 42,180 48,060
40歳 39,490 78,690 54,440 41,920 47,880
45歳 39,490 78,690 54,440 43,080 47,880
50歳 38,590 77,610 53,950 43,730 47,930
55歳 38,590 77,610 53,950 41,350 48,010
60歳 43,440 84,370 56,680 44,660 49,250

SBI損保の保険料は25歳を除き、最安値となっています。

評判通り、全体的に他社と比較して保険料が安いという結果が出ています。保険料は条件によって大きく変わるので、自身の条件で必ず試算して確かめてください。

まとめ

SBI損保の自動車保険は保険料の安さが最大のウリです。

事故対応やロードサービスが充実していて保険料も安い保険会社があれば、そこが一番なのは言うまでもありません。しかし、両取りが難しいのであればどちらを選ぶかという話になります。

そのため事故を起こさない自信のある人や、事故が起きてもきちんと対応できる人ならSBI損保の自動車保険は有力な選択肢になるでしょう。

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