ある程度銀行に預金があり、そろそろ預金以外にも資産を持ちたいと思った時の選択肢の一つに国債というものがあります。
国債は最も安全な投資と言われ、日本の国債は預金と同じく無リスク資産という立ち位置です。
個人で購入できる国債には大きく2種類あります。
- 個人向け国債
- 新窓販国債
この2種類それぞれ満期(投資をする期間)が3種類、合計6種類から選ぶことが出来ます。
本ページでは「個人で購入することが出来る国債のそれぞれの特徴など」を解説します。
個人向け国債
個人投資家だけが購入できる個人向け国債は満期と金利に違いにより、3種類に分類されます。
- 3年固定金利
- 5年固定金利
- 10年変動金利
ここでいう「固定」と「変動」の意味は以下のとおりです。
- 固定:国債発行時の金利が満期まで変わらないこと
- 変動:日本国債の市場金利の動きにより半年ごとに利率が変わること
通常の国債は最低5万円から5万円単位での購入できますが、個人向け国債は最低1万円から1万円単位で購入できます。少ない金額から投資をスタートできるので、投資初心者にはおすすめです。
個人向け国債の貰える金利(クーポンと呼ばれます)は満期によって変わってきますが、年間の最低金利0.05%は保証されるので日本政府がデフォルト(債務不履行)を起こさない限り損失を被ることはありません。
つまり国が破たんでもしない限り元本割れを起こすリスクはありません。
個人向け国債 固定3
国債発行から3年で満期を迎え償還されます。
発行されたときの金利は3年間変わることなく固定され、半年ごとに利息を受け取ることができます。
毎月販売されていて、解約はいつでもできます。
個人向け国債 固定5
国債発行から5年で満期を迎え償還されます。
発行されたときの金利は5年間変わることなく固定され、半年ごとに利息を受け取ることができます。
3ヵ月に1回販売されていて、解約は1年経過するといつでもできます。
個人向け国債 変動10
国債発行から10年で満期を迎え償還され、適用される金利に応じて半年ごとに金利は変動します。
金利は変動しますが、最低0.05%は守られるので元本割れのリスクはありません。
3ヵ月に1回販売されています。購入してから1年が経過すればいつでも解約できますが、過去1年分の金利は差し引かれます。
変動金利は将来の金利上昇に応じて貰える金利も上がるので、インフレに強いというメリットがあります。
途中で換金する場合
一般的な債券は満期まで保有するのが原則であり、満期前に売却する以外にお金に換える方法はありません。
債券は市場で売却するため、市場環境よっては購入価格よりも低い金額で売却して損をするリスクもあります。
この点、個人向け国債は満期が到来する前、途中解約ができることになっています。
ただし途中で換金する場合には一定のペナルティがありますが、急な出費のためお金が必要になったときでも換金できるため流動性に優れています。
途中で換金する際に手数料が発生することはありませんが、中途換金調整額を返すというルールがあります。
途中で換金した場合に受け取れる金額は「元本+経過利息-中途換金調整額」という計算式で算出されます。
なお中途換金調整額は「直前2回分の税引前の利子金額×0.79685」で算出できます。ここで経過利息とは、前に利払いがあった日から途中で解約する日までの利息のことです。
金利0.2%の「固定5年」国債を200万円分購入した後、発行した日から2年以上経過して中途解約した場合。
前回の利払いから100日が経過していた場合、経過利子は200万円×0.20%÷365日×100日=1095円になります。
中途換金調整額は200万円×0.20%×0.79685=3187円になります。
この結果、途中で換金して受け取れる金額は、200万円+1095円-3187円=199万7908円、2,092円の損失となります
新窓販国債(新型窓口販売方式)
新窓販国債は、個人投資家を対象とした新しい窓口販売方式により発行された利付け国債です。
以前は郵便局だけに委託していた国債の販売が、郵政民営化により民間の金融機関でも販売されるようになり新窓販国債という名称に変更されました。
最低5万円から5万円単位で購入することが可能です。
貰える金利(クーポン)は固定ですが、毎月1回発行されるため購入するタイミングによって金利は変わってきます。個人向け国債のように年間最低金利が保証されることはありません。
満期は2年、5年、10年の3種類
新窓販国債は以下3種類あります。
- 2年満期
- 5年満期
- 10年満期
それぞれの実績は以下のようになります。
<2年満期の実績>
- 新窓販国債2年平成26年10月債の実績
税引前 | 税引後 | |
---|---|---|
表面利率 | 年0.1% | 年0.079685% |
応募者利回り | 年0.038% | 年0.017% |
- 表面利率:1年間に受け取れる利息のパーセンテージのこと。クーポンレートともいう。
- 応募者利回り:国債発行されてから満期まで保有した場合の利回りのこと。
平成30年度は7月以降募集の予定でしたが、金利低下のため新規募集していません。
<5年満期の実績>
・新窓販国債5年平成27年8月債の実績
税引前 | 税引後 | |
---|---|---|
表面利率 | 年0.1% | 年0.079685% |
応募者利回り | 年0.028% | 年0.008% |
平成30年度は7月以降募集の予定でしたが、金利低下のため新規募集していません。
<10年満期の実績>
・新窓販国債10年平成28年1月債の実績
税引前 | 税引後 | |
---|---|---|
表面利率 | 年0.1% | 年0.239055% |
応募者利回り | 年0.213% | 年0.152% |
平成30年8月、表面利率が年0.1%。申し込み単位が額面金額で最低5万円から5万円単位で募集があります。詳しくは財務省の「新窓販国債10年」8月債 発行条件をご覧くださいね。
途中で換金する場合
新窓販国債は金融機関を通じて市場で売却するため、その時の市場価格によっては利益を出ることもあれば損失が出ることもあります。
- 市場の金利が高い場合に売却すると損失
- 市場の金利が低い場合に売却すると利益
新窓販国債を市場で売却する場合は金融機関が一旦買い取るため手数料がかかり、金利が若干低下しただけだと損失が出るリスクが高いので注意しなくてはなりません。
また国による買取制度もないため、市場で買い手が見つからなければ売却できないということにも注意しましょう。
新窓販国債は個人向け国債よりも利率が高いので、購入したら満期まで保有して途中で換金しないつもりで購入することが大切です。
まとめ
個人で購入することが出来る国債のそれぞれの特徴についてご理解いただけたかと思います。
債券投資では金利の高さは重要ですが、金利が高くても将来の金利は変動するリスクがあります。
また、満期前に途中で解約する場合には損失が出るリスクもあります。投資で大切なことは「リスクとリターンのバランスをとること」なので、常にそのことを意識して投資商品を選ぶことが大切です。
購入できる窓口は?
個人向け国債は一般的に、以下の多くの金融機関で購入することが出来ます。
- 都市銀行及び地方銀行
- 第二地方銀行
- ゆうちょ銀行
- 証券会社
- 信託銀行
- 農林中央金庫
- 信用組合
- 信用金庫
- 労働金庫
- JA(農業共同組合)農業協同組合連合会
個人向け国債はリターンは小さいですが、途中で売却(解約)する以外で元本割れを起こすリスクはないので無リスクで投資をしたいと考える人にお勧めです。
特に上記の中では変動10が高い時は年利1%を超えることも少なくなく、0.5%前後の運用利回りは現実的でお勧めです。
長期的に見ればオススメの投資の一つと言えます。
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